オトナリラボ blog

オトナリラボは、パパ・ママが子連れでやりたいことに取り組める場所。 保育スタッフに子どもを見守ってもらいながら仕事をしたり、ゆっくり読書をしたり、時には子どもと遊んだり。コワーキングスペースとして、親子で楽しめる遊び場としてご利用いただけます。 パパ・ママの心のオトナリにいつもある、そんな存在を目指しています。

0~1歳のお悩みまとめ vol.2「離乳食の始め方&月齢別のポイント」/こどもとくらす

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こんにちは、オトナリラボ新堀です。


京都市内でも続々と休園・休校などが発生し、感染症の拡大をひしひしと感じております。皆様のご家庭、ご親類のみなさまは大事なくお過ごしでしょうか?


オトナリラボは営業を継続していますが、まん延防止等重点措置の適用期間中は、ベビーマッサージや離乳食教室などのイベントを中止としております。



最近は、毎月満席となっていた離乳食教室。


「離乳食の進め方について悩みがある(上手にステップアップできない)」
「レパートリーが乏しいので、レシピが知りたい」


といったお声を複数伺っています。



2月度の実施が叶わなくなってしまったので、今回はコラム内にて "離乳食の始め方/ステップアップの目安"について取り上げてみようと思います!



ちなみに、座学形式でよければオトナリラボの乳児子育てサロン(毎月開催)でも離乳食の疑問・質問に保育士がお答えしていますので、ぜひご参加くださいね。



離乳食とは?


そもそも離乳食ってどういうもの?というお話ですが、私は「母乳やミルクを吸う(吸啜)」から「食べる(咀嚼・嚥下)」という動作に移行するための練習期間だと捉えています。


生まれてきたばかりの赤ちゃんにも、母乳・ミルクを吸うための原始反射は備わっています。ただ、食べ物を噛む・飲み込むための口の動きは未発達の状態。


そこで、お口や身体全体の発達状態に見合った食材を与えることで、少しずつその機能を育んでいき、最終的に大人と同様の食事を取れるようになっていく、というわけです。


離乳食初期・中期・後期・完了期…と、食材の固さ・大きさなどが細かく区分されているのは、このような理由からです。



授乳・離乳の支援においては厚生省がガイドラインを出しており(2019年度改定)、保健医療従事者や保育者は、基本的にこちらに基づいてご家庭への指導を行っています。


子育て中のママ・パパ向けの資料ではないので読みづらい部分もありますが、たとえば保健師さんや保育園の先生からのアドバイスがちょっと引っかかる…といったとき、ひとつの情報の参照先になるので、一度目を通されてみるとよいかと思います。



ちなみに、こちらは2019年に改定されており、もしお手元にある離乳食本などがそれ以前に発行されたものの場合、記載内容に相違がある可能性があります。



それでは、こちらの授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版)を参考としつつ、離乳食について解説していきます!



離乳食の始め方


まず開始タイミングの目安としては、以下が挙げられます。

  • 首すわりが完了し、寝返りができ、支えると5秒以上座れる(咀嚼・嚥下が可能な身体発達)
  • スプーンなどを口に入れても、下で押し返すことが少ない(哺乳反射が消えていく)
  • 大人が食べている食べ物に関心を示すようになった



月齢としては生後5~6ヶ月頃相当ですが、この頃の身体発達には個人差が大きいものです。


「生後5ヶ月になるその日」から始めるべき!ということではないので、お子さんの成長にあわせてスタートを考えてみてくださいね。


また、万が一のことを考えて、はじめて離乳食を食べさせる場合や、新しい食材を試すときは、平日午前中などのかかりつけの小児科が空いているタイミングにしましょう。



離乳食の進め方






離乳食初期(生後5~6ヶ月頃)


離乳食スタートは、まず母乳・ミルク以外のものを飲み込む練習から。お口を閉じてゴックン、ができるかどうかがポイントです。


現在の授乳ガイドでは「つぶしがゆから始める。すりつぶした野菜等も試してみる。」となっています。


少しトロミのある、もったりしたポタージュスープ~なめらかなヨーグルト程度の形状ですね。


以前はよく「10倍がゆ」からと言われていましたが、それだとサラサラすぎる場合は「7倍がゆ」程度がちょうどよいかもしれません。


おかゆの固さは、お米の種類、使用する調理器具や加熱時間、かき混ぜ回数の違いでも変わってきますので、「○倍がゆ」にとらわれ過ぎずに適宜分量を調整するとよいのかなと思っています。


食文化によっては、お米を使用しないご家庭もあるかと思いますが、その場合はオートミールやイモ類などを使うと、固さ・形状の調整が簡単ですね。


つぶしがゆ、すりつぶし野菜に慣れてきたら「つぶした豆腐・白身魚・卵黄等を試してみる」とあります。


びっくりされる方もいるかもしれませんが、現在はこの離乳食初期から卵黄を試すことが推奨されています。


現在は「特定の食物の摂取開始を遅らせても、食物アレルギーの予防効果があるという科学的根拠はない(授乳・離乳の支援ガイド改訂版P.33)」と言われています。


かつ「離乳期早期の鶏卵摂取は鶏卵アレルギー発症を予防する」といった研究結果も出ており(2016年/国立成育医療研究センター)、不安感から卵の摂取を遅らせる、何も症状が出ていない状態で血液検査を受けるといった行動は、ポジティブな結果につながらないという説が主流です。


親御さんやごきょうだいにアレルギーがある場合など、抵抗感や不安感がある場合も、ご自身で判断せず、小児科のお医者さんの意見を仰いでいただければと思います。



離乳食中期(生後7~8ヶ月頃)


ドロドロした形状のものをごっくんすることに慣れてきたら、次は「舌でつぶせる固さ」の食材にステップアップ。


わかりやすく言うと、角切りにした豆腐くらいの固さですね。ブレンダーにかけるとなめらか過ぎるし、包丁で適切な大きさに刻むのは慣れていないと難しいし、ちょっと調理しづらい期間です。


舌が上下に動き、舌先と上顎で食材をつぶすという動作ができるようになるか、がこの時期のポイント。


1回食から2回食に増えて、食事のリズムもついてきますね。


まだ母乳・ミルクもある程度接種している時期なので、間隔をあけつつ、1食目は9~10時、2食目18時くらい(夕飯の時間帯)とされているご家庭が多いのではないでしょうか。


また、様々な食材に慣れたりといったことも意識する時期。といっても、はじめての食材の舌触りや味に抵抗感を覚えるお子さんも。


なかなか食べてくれる食材が増えていかない場合も、お口の動きの練習ができていればとりあえずよし!くらいの気持ちでいきましょう。




離乳食後期(生後9~12ヶ月頃)


離乳食中期の固さをクリアできたら、今度は「歯ぐきでつぶせる固さ」の食材に挑戦。


目安としては、熟しすぎていないバナナくらいでしょうか。


舌が左右に動くようになって、食材を歯ぐきの方へ送れるかがポイント。


モグモグ・ゴックンしづらそう…という場合は、とろみづけをしてみるのもオススメ。


この時期、いままで食べていた食材(とくに野菜)を食べなくなった!というお声をよく聞きます。これは味覚の発達が影響している可能性もあります。


いままであんまりわからなかった「酸っぱい」「苦い」などの、自然界であれば毒や腐敗を知らせる味を感じられるようになるため、抵抗を示しているのかも。


何かに混ぜ込んだり、出汁で炊いて風味や香りをつけたり、工夫すると食べてくれる子も。


また、この時期は「手づかみ食べ」も推奨されていますね。理由としては、①食事への意欲を高めるため ②手で掴んだものを口元に持っていき、適切な量かじりとるため…の2点が挙げられます。



受動的に食べさせてもらう時期から、自発的に手を伸ばし、自分で適切な量を口へ運ぶ、に移行していくのはとっても大切なので、ママ・パパの気持ちに余裕があるタイミングで、ぜひチャレンジしてみてくださいね。


落としたり、塗ったり、投げたりでほんとに大変ですけどね。食事と遊びコンテンツ、どっちもひとまとめにやってやったぜ!という気持ちで対応いただければと思います。夏場や暖かいお部屋なら、いっそオムツ一丁で食べてもらい、そのあとお風呂場に直行というのもオススメです。



離乳食完了期(生後12~18ヶ月頃)


1歳前後で8本の前歯が生えそろい、その後乳臼歯(奥歯)が生えてくる子も。


硬くなってきた歯茎でモノを「噛む」ことができるようになり、食事の形状も徐々に大人と同じようなものになってきます。


もちろん、歯の生え方やお口まわりの発達には個人差もあるので、1歳過ぎたらすぐにそうした食事形態にアップデートしなければならないわけではありません。


ただ、もしもこの時期になってもまだ離乳食初期~中期頃の固さ・形状のものしか与えたことがない場合は、一度お子さんの様子を見つつ、徐々に固さ・形状をステップアップさせてあげることをお勧めします。


また、この時期は「ご飯を全然食べてくれない!」といったお悩みが急増します。


そもそもまだ集中力が保てない年齢(1食にかける時間目安は15分程度)ですが、加えて周囲のものへの好奇心だったり、食べたいより遊びたい!の気持ちが強くなったりで、なかなか落ち着いてくれませんよね。


極力楽しい雰囲気で声かけ、一緒にモグモグする…などの基本的な対応をいくらしてもだめな場合、15~30分程度時間を空けて再チャレンジしたり、もしも運動量が足りないようなら食事前に身体を使う遊びやお散歩をしてみたりといったアドバイスになります。


立ち歩きを防止したい場合は、肩ベルト付きのチェアベルトの導入もアリかもしれません。






ちなみに我が家の娘はなっかなか食が進まないタイプでして、4歳になった今も食べるのがゆっくり&小食。わたし自身も幼児期~児童期はたいへん食が細く、給食の時間がたいへん苦痛だった記憶があるので、まぁ、最低限の栄養が取れていて元気で健康に過ごせているうちは、のんびり見守るつもりです。



食材アレルギーやヒスタミン中毒、食中毒、その他食事中の事故などはしっかり意識しつつ、食事量などについてはあまり周りと比較しすぎず、それぞれのペースで食事を楽しめるようにサポートしてあげられると良いですよね。



離乳食期にしんどくなってしまう親御さんはとっても多いので、「うちの子だけ食べてくれない」「自分の努力が足りていない」などと思い悩んでしまうことのないよう、些細なことでもお話くださいね!




対面で話を聞いてみたい/質問したいことがある方は、ぜひ「乳児子育てサロン」にご参加ください♪



otonari-labo.hatenablog.com







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オトナリラボスタッフの子育てコラム「こどもとくらす」、次回もお楽しみに!



◎子育てコラム「こどもとくらす」一覧https://otonari-labo.hatenablog.com/column/2021



◎京都五条の子育てコミュニティスペース・オトナリラボotonari-labo.hatenablog.com





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